中標津で車を運転していると、避けては通れないのが野生動物との遭遇。
「またシカが道ふさいでる…」
「キツネが道のど真ん中で動かない…」
これ、中標津の日常ですよね。
そこで今回は、教科書には載っていない、地元民が実践する「野生動物とのスマートな付き合い方(運転編)」をご紹介します!

なぜ中標津は「鹿・キツネ」との遭遇率が高いのか?
そもそも、なぜこんなに彼らに出会うのでしょうか。 中標津町は、日本有数の酪農地帯であると同時に、知床や野付半島といった豊かな自然の緩衝地帯(バッファゾーン)でもあります。
- エゾシカ: 格子状防風林や広大な牧草地は、彼らにとって最高の隠れ家であり、エサ場です。天敵(オオカミ)がいないこともあり、その数は年々増加傾向にあります。
- キタキツネ: シカと同じく、牧草地などにいるネズミなどを捕食するために集まります。また、残念ながら一部の観光客による「餌付け」により、人を恐れず道路に出てきてしまう個体も増えています。
彼らのテリトリーの中を、私たちが車で通らせてもらっている。 この意識が、安全運転の第一歩です。
中標津「鹿・キツネ」運転:危険な場所と時間帯
やみくもに怖がる必要はありません。彼らが出やすい「場所」と「時間帯」を知っておくだけで、事故のリスクは大幅に減らせます。
1. 危険な時間帯:「魔の薄暮(はくぼ)時」
最も危険なのは、日の出前と日没後の「薄暮(はくぼ)時」です。 彼らの活動が活発になる時間帯であり、人間の目も暗さに慣れていないため、発見が遅れがちになります。 中標津の夏は朝3時台から、冬は夕方16時頃から、この時間帯に入ることを意識してください。
2. 危険な場所:「見通しの悪い直線」と「森の切れ目」
- 見通しの悪い直線(防風林沿いなど): 「直線だから」とスピードを出しがちですが、防風林や草むらの影から、急に飛び出してきます。
- 森や林の切れ目: まさに「飛び出し注意」の看板どおりの場所です。
- 開陽台や養老牛温泉へ向かう道: 市街地を離れたら、そこは「彼らのエリア」です。常に警戒しましょう。
地元民が教える!命を守る「5つの裏ワザ」
お待たせしました。地元民が実践する「中標津 鹿・キツネ 運転」の具体的なテクニックです。
【裏ワザ1】「1頭見たら、10頭いると思え」
これは中標津ドライバーの合言葉であり、最重要鉄則です。 1頭目のシカが道路を渡りきったからと安心してアクセルを踏むと、必ず2頭目、3頭目が同じ場所を追うように飛び出してきます。
- 対策: 群れが「完全に」いなくなるまで、止まるか最徐行。後続車にもハザードランプで異常を知らせましょう。
【裏ワザ2】「鹿よけクラクション」は“長押し”厳禁!
シカの群れが道路をふさいでいる…。さあ、どうする?
- NG行動: 「プァァァーーー!!(長押し)」 → シカがパニックになり、予測不能な動き(車に向かってくる、立ち往生する)をします。非常に危険です。
- OK行動: 「プッ」「プッ」(小刻みに鳴らす) →「ん?なんか来たな」とシカに認識させ、優しく追い払うイメージで。「通りますよ〜」という合図を送りましょう。
【裏ワザ3】「大物キツネ」は“圧”でどかす
道のど真ん中で、キツネが香箱座りをしている…。クラクションも効かない。
- NG行動: エサをあげる(論外!)、降りて近づく →絶対にやめましょう。
- OK行動: 「ゆっくり、圧をかけながら近づく」 →時速5kmくらいでじわじわと車体を寄せ、「悪いけど、どいてくれる?」という“無言の圧”をかけるのが一番早いです。大抵は「あ、はい」という感じで、面倒くさそうにどいてくれます。
【裏ワザ4】夜間は「ハイビーム」が基本、しかし…
夜の道東は真っ暗です。基本はハイビームで、遠くのシカの「光る目」をいち早く察知しましょう。 しかし、シカが光に驚いて立ち止まってしまう(フリーズする)ことがあります。
- 対策: シカがフリーズしたら、一度**ロービームに切り替える(または一瞬消す)**と、我に返って動き出すことがあります。
【裏ワザ5】「エサやり」は事故を誘発する“犯罪”と知る
(↑ Rank Math対策:【DoFollow 外部リンク①】) キツネが可愛いのはわかります。しかし、あなたがエサをあげることで、彼らは人を恐れなくなり、平気で道路に出てくるようになります。 その結果、後続の車に轢かれてしまう…。
エサやりは「間接的な事故の誘発」であり、彼らの命を奪う行為です。 この情報は、北海道庁も強く注意喚起しています。
- 関連リンク: 北海道庁|キタキツネへの餌付け防止について
もし「ぶつかってしまったら」:事故発生時の完全対処法
万が一、動物と衝突してしまった場合の対処法です。パニックにならず、行動してください。
- 安全な場所に車を停める: まずは二次被害を防ぐため、ハザードを焚き、路肩などの安全な場所に車を停めます。
- 警察(100番)に連絡する: 動物との衝突も「物損事故」です。道路の安全確保のためにも、必ず警察に連絡する義務があります。これを怠ると「当て逃げ」になる可能性も。
- JAFや保険会社に連絡する:車が損傷した場合(バンパーのへこみ、ラジエーター破損など)は、すぐに契約している保険会社やJAF(#8139)に連絡します。
- 関連リンク: JAF(日本自動車連盟)|ロードサービス
- 【注意】動物には触らない: ケガをした動物を助けたい気持ちはわかりますが、興奮して襲ってくる危険性があります。また、キツネはエキノコックスという寄生虫を持っている可能性があるため、絶対に素手で触ってはいけません。
(↑ Rank Math対策:【内部リンク①】レンタカー記事へ)
まとめ
中標津の「鹿・キツネ」運転マニュアル、いかがでしたか? 彼らとの遭遇は、道東の自然の豊かさの裏返しでもあります。
もちろん、鹿・キツネだけでなく「ヒグマ」にも最大限の注意が必要です。
一番の対策は、やはり「スピードを出しすぎないこと」。 「どうせ動物なんて」と油断せず、「かもしれない運転」を徹底し、安全で楽しい道東ドライブにしてくださいね!




